しばらく、沈黙が流れた。
どうやって蒼に伝えればいいんだろう。
弱音を吐きたくないのに。
弱さを見せたくないのに。
俺には、それができるだけの強さがない。
「…俺、さ。このままでいいのかって、思うときがあるんだ」
ぽつりぽつりと、俺は話し始めた。
「もし、本当にもし、俺が今COLORFULの如月北斗じゃなかったら…どうなってたんだろうって、ちょっと考える…」
考えても、俺はそれを経験していないし、することはない。
だから、答えなんて出るはずはない。
「COLORFULのみんなと出会うこともなくて、こんな世界に入ることもなくて。…何も知らないまま、平凡な毎日を送ってくんだろうなって考えたら、なんか…悲しくなったって言うか…」
自分の感情を、うまく言葉にできない。
それがもどかしい。
「もう俺は、世間一般でいう『普通』にはなれないんだって思ったら…この道を選んで、本当によかったのかなって…」
バカだなぁ、俺は。
こんなこと、メンバーに言う話じゃないだろ。

