夏休みの魔法



それからは、どこに行きたいかという話になり。


そういえばここは、自然豊かな広い広場に近い所だと思ったから、そこがいいと言った。

だってそこは、あの女の子と出逢った場所でもあるから。


二年前以来、一度も行っていないあの場所へ、行ってみたいと思った。



行ったところで会えるとは限らない。


会えない確率のほうが高いけど…それ以前に、俺は、俺の心は休息を求めているんだと思う。




だから、あの女の子がいなくても、俺はあの場所に一度戻ったほうがいいんだ。






こんな不安定なままじゃ、みんなに迷惑かける。


仕事すらまともにこなせないんじゃ、使い物にならない。

















そう、俺は、まだ。






あの頃と変わっていない。






不安定な、ままなんだ…。