バッ……

電気がいきなり消えた。

「「キャーー」」

数名の女の人の叫び声が聞こえる。


伊織も不安になった。


暗くて何も見えない。

「か、要どこ?」


伊織は震えながらも要を探した。



すると腕を捕まれた。



「やっ……!!」



叫ぼうとしたとき、その正体が誰だかわかった。



「俺だよ。伊織、大丈夫か?」


「要~」


伊織は少し泣きながら要に抱きついた。




「伊織、もしかしたら今、事件が起きてるかもしれない。


だから、俺から離れるなよ。」




要はそう言って伊織をきつく抱き締めた。