海に出てからどれくらいたつだろう?



佳子は今にもはきそうな顔をしている。


それ以外のメンバーは船酔いがなくなんとかいけたが……


伊織は佳子を看病しながらいつ着くのかとずっと考えていた。



すると、要が声をかけてきた。


「俺が代わるよ。伊織も疲れたでしょ?」


「うん。けど……。」


「いいって。」


要は善意でいってくれてるんだろうけど伊織は気が気ではなかった。


もし、これで要をとられたら?


不安がよぎった。



なんで、信じてあげれないんだろう?

信じたいのに……


すると、無理やり要が伊織の腕を引っ張った。