夜になったが要と松坂はまだ帰ってこない。
伊織は心配になった。
もし、要に何かあったら……
心の中が不安でいっぱいになった。
伊織は心配しすぎて二人を探しにいこうとしたちょうどそのとき、
二人が帰ってきた。
「もう!心配したんだから……早く帰ってきてよ。」
それを聞いた要はすぐに伊織を包んだ。
「ごめん。作業に集中しちゃって…。
けど、船って言うか、筏ができたから。
これでなんとかなるよ。」
「うん。あのね…今日、隣で寝てもいい?」
伊織は意を決して要に言った。
「いいけど…どうして?」
「なんとなく♪」
うそ……ほんとは要がどこか行くんじゃないかと不安になっていたからだった。



