すきなひと



私たちはすっかり大きくなり、中学生になった。

セーラー服は意外と寒い。


「じゃーん!見てみて!セーラー!」

お兄ちゃんに自慢すると興味なさそうに

「見飽きたよ、はいはい」

と言って流された。

薄情者め。


「エーミー、学校行こうぜー!」

啓が外から呼びかけた。

はーいと返事をして外に飛び出した。


「へへ、俺たちも中学生だな!」

「あっという間だったね」

桜舞い散る小道を、2人で並んで歩いた。


ずっと、このまま続けばいいのに。



「おーい、尚ー!彰良ー!」

「おー啓たちじゃん」

尚と彰良と合流。私たちの関係も相変わらず。

心地よくって安心できる人たち。


「中学生になったら彼女とかできんのかな!」

啓と尚の馬鹿はキラキラしていた。

私と彰良はそんな2人に呆れた顔。


「啓はばかだからなー」

「本当にね」


本当に、ばかなんだから。


勿論啓はあっという間に彼女を作っていた。
中学生になり、少し疎遠になった。彼女ができたというのも、尚から聞いた話だ。