授業も終わって、放課後。
「あの、話って…」
屋上は放課後ということもあってか、人はいなかった。
「遅い、僕を待たせるとは」
フェンスに背中を預けて待っている、さっきの人。
あんたどこぞの王様かよ。
…とは言える訳もなく、ここは素直に謝った。
「…ごめんなさい」
「まぁ、今度から気をつけること。…今日は君に言いたいことがあるんだ」
なにを言ってくるのか分からないが、告白はとてもあり得ないと思った。
もったいぶらずに言ってしまえ。
「君、ブスだね」
「……」
「僕が言いたいのはそれだけだよ」
「……」
はい?
何が言いたいのか伝わらない。
『君、ブスだね』うん、それが何?僕が言いたいのはそれだけだよ?
知らない人にそう言われるとムカつくかな。