私は思わず貯水タンクへと駆け寄った。 そんな私を見下ろしながら、彼は言う。 「ああ、知ってる。 君が斎藤 要の義理の妹だってことも、そして… 斎藤要が、3日前から行方不明だってこともね。」 「っ!!!!!」 何で、そこまで知って… 驚きで目を見開く私に、彼は一瞬口元に笑みを浮かべる。 「さて、何で知っているんでしょうね。」 そして… 「よっ」 組んでいた足をふと解いたかと思うと、 「…!」 高い貯水タンクから一気に飛び降りてきた。