私も静かに顔を上げる。 「お父様…」 自分と同様、少しやつれた要のお父さんが、私へと近づいてきた。 この3日間、警察と要の捜索やらで相当疲れているに違いない。 ろくに寝てもいないのだろう、目の下は若干クマができていた。 この方も、私と同じくらい要の行方を心配しているに違いない。 お父さんは私の側まで歩み寄ると、隣の椅子にも座らずに自分を見下ろした。 「里緒菜、お前は明日からちゃんと学校へ行きなさい。」 「え…」