案の定、 ドアを開けると、要のお父さんがひどく息を切らし突っ立っていた。 いつも物静かで落ち着いてるお父様が、どうして… 一体何が…? こちらを見る目の奥には、不安と焦りが滲み出ている。 私は瞬時に、ただ事ではない何かが起こっているのだと気づいた。 「一体何が…!?」 私の問いかけに、要のお父さんから思いもよらない返事が返ってきた。 「要が、まだ帰らないんだ…!!」 「え…」