部屋の空気が… 一瞬にして変わった。 ひとりの男の登場によって。 「かす…ら…さん…」 「…っ!」 どこからともなく聞こえた言葉。 同時に私は目を見開く。 「かすら」…? かすらって、出燈滓羅のこと…? 瞬間、体を電気が走ったような感覚に襲われる。