「まあ…要様もたまには、友人の方々と夕ご飯を済ませるときがあるのかもしれませんね。」 「そう、ですよね…。」 要は男女問わず人気者だし、部活帰りにどこかに誘われることくらいあるよね…。 でも、何でだろう。 刻印が、いつも以上に疼いてる…。 「里緒菜様?」 「あ、すみません…!」 急に黙り込んでしまった私を、使用人が不思議そうに覗き込む。