ふとそんな考えが頭をよぎったが、 (いや、だめ!) 私はすぐにその考えを打ち消した。 優しい要。 大切な人だからこそ、 今回ばかりは巻き込めない。 私が自分でまいた種なんだし… 今回は、あの伝説の族『黒凪』が関わってしまっているのだ… 自分で、何とかしてみせよう。 覚悟を決めて、私は拳を強く握りしめる。 そして屋敷の中へと入って行った。