数分後、私はある屋敷の前で足を止めた。 いつ見ても実感なんて湧かない。 これが、私の家なんだってことに…。 10年前、 私はこの屋敷の主人、斎藤と名乗る男に引き取られた。 そして連れて帰られたこの屋敷で出会ったのが、 要…。 要の母親は、彼を生んで間もなく還らぬ人となり… 使用人しかいないこの広い屋敷 弟妹に恵まれなかった一人ぼっちの要のために、父親は施設から子供を引き取ることにしたのだった。 それが、たまたまその施設に捨てられた私で…。