二人の唇が触れたのは、ほんの一瞬・・・ 閉じていた目を開けて真っ先に視界へと映ったのは、 微かに見開かれた有沢の赤い瞳 だが次の瞬間には、 「オレが好きなのは・・・あんたじゃない。」 淡々とした声でそう告げた 自分の頬を、何度も何度も涙が滑り落ちる。 わかってた結末だったのに、気持ちは思い通りにはなってくれない でも・・・ これでいいんだよね 切なく軋む心の痛みと共に 私は静かに、まぶたを伏せた-・・