紫とオレンジ色のかかった空の下を、 私は泣き腫らした目でトボトボと歩いていた。 無理もない。 あの『黒凪』に、少なからず目をつけられた上、 めぐには合わす顔がないのだから…。 それに、先ほどから左腕の刻印が妙に疼く。 私は不安と妙な恐怖にかられていた。 この刻印が疼くのは、必ず何かが起きるときだ。 「……」 不安な眼差しで、そっと制服の袖に隠された左腕を見つめる。