何でも背負おうとする考えが… 逆に迷惑を…? 「十分だよ。斉藤はもう十分頑張った。」 驚く私に水城は続ける。 髪の上をサラサラとなでる手が、 ただただ、心地よかった…。 「迷惑をかけたくないなら、 逆に迷惑をかけて」 「水城…」 優しい言葉が、 痛いくらいに自分の胸を締め付ける。 迷惑をかけたくないなら、 迷惑をかける…。 視界が一気に歪んで… 頭が下げられない。 だって今下を向いてしまったら 目尻に溜まった水分が流れ落ちてしまいそうで…