この人たちは優しすぎる 優しくて… いい人すぎる。 きっと世界中探したってこんな奴らいない 自分たちを騙してた人間を 「助けたい」と言ってくれるんだから… 私には、この人たちはもったいない。 「斉藤…」 視界で涙がにじむ。 もう…頭に触れていた優しい感触はない。 ただ、涙が流れ落ちていく寂しい感触だけ…。 突如 すぅ… 息を吸い込む微かな音が聞こえる。