だが… 「…言えよ」 「…っ」 沈黙は、彼が許さなかった。 どうやら…ウソはつけるようにない。 「……じょ、城南高校。」 私は白状した。 「ふーん…」 自分の言葉に、有沢の目が微かに細められる。 「オレや奏太たちと…同じ学校だったんだ、あんた」 …………最悪。 完全に身元バレ。 ふと… 「斉藤…斉藤…」 有沢が何か思い出そうとするように、 自分の名前を数回つぶやき出す。