「へえ、女の子かー。」 世相がおもしろげに、けどどこか探るように影から出てきた私を見る。 「コソコソしやがって、 オレたち黒凪の情報でも聞き出そうとしてたんじゃねえだろうな?」 鋭く貫くような番沢の視線。 私は慌てて両手を左右に振った。 (情報を、聞き出す…!?) 「ちがうっ!私はただ…!」 「ただ、オレに告白しに来たあの女の様子を見てただけ」 「…っ!!」 紡ごうとした自分の言葉を途中で奪ったのは…