思わず顔を上げると、 こちらを愛しげに見下ろす彼と視線がぶつかる。 「…っ!!」 そのあまりにも優しすぎる瞳の色に、心臓が痛いくらいに大きく揺れた。 こんな表情… 以前までの私なら、絶対に向けられることはなかった。 お願いだから… もうそんな顔で自分を見ないでほしい。 これ以上そんなふうに見られたら…心臓が壊れてしまいそうだ。 これ以上なくバカみたいに赤いこの顔が バレてしまいそうだ…。