2人の手に、 痛々しく巻かれた白い包帯を思い出す。 それなのに… 有沢千景の手は 全く傷一つついていない。 黒凪の副総長というなら尚更、 手は傷だらけのはずなのに。 彼が強いのは、 毎日影ながらの努力で、剣の稽古を欠かしていないからだと思っていた。 …けど違う。 そう言うにはあまりにも、 有沢の手はキレイ過ぎる…。