この人は黒凪で 黒鬼で やろうと思えば、人殺しにだって手を染められる。 そして人間離れした強さの持ち主で…。 怖い 怖い 怖い 助けて…助けて… たすけて-‥ ドアノブをつかんでいた自分の手に もう一つの手が静かに重ねられた。 同じ人間とは思えないほど、氷のように冷たい手… それが冷えた私の心を、更に冷たくする。