さっきまであんなに慌ただしかったのに、 急に静かな空間に二人きりになった瞬間、心臓がうるさい。 「コーヒーとお茶、どっちがいい?」 「へ!?」 置かれていた椅子に適当に座ると、有沢が突然口を開いた。 顔を上げると、穏やかに笑みを浮かべた彼と瞳がぶつかる。 「コーヒーとお茶」 「え、あ、えっと…じゃあコーヒーで」 私ってば 何緊張してんの…? 変にテンパってる自分に顔を真っ赤にしながら俯く私。