一緒にお風呂に行こうってのも 実はただの口実で ほんとはただ、私を部屋から出そうてしてくれたのかもしれない。 部屋にばかり一人でいたって、心は籠もるだけだ…。 「…っ」 後頭部に回された一澤の手に、更に力がこもっていく。 その手のひらから伝わる温度は 優しくて暖かくて …涙が出そうになった。 みんな、こんな私でも 心配してくれるんだね-‥。