-バタン 部屋を出ると 「はあー」 一澤は力が抜けたように思い切り吐息を漏らした。 そして「参ったな」とつぶやくなり後ろ髪をガシガシとかきあげる。 「昨日の記憶がないなんて、そんなのアリか?」 「…。」 困惑したような一澤の言葉に、水城は何も返すことはできない。 「…あんなに凄い戦いだったから、何らかのショックで一時的に記憶を失ってるのかもね」 「何らかのショック、ねえ…」