私はベッドの上。 2人のイスは、部屋の隅に置いてあったのを適当に引っ張り出してきたものだ。 「なあ、斉藤」 ふと一澤が私へと口を開く。 「さっきの質問… もしかしてお前、昨日のこと覚えてねえの?」 「え…」 あまりにも不思議そうに聞いてくるので一瞬言葉に詰まった。 だけど…本当のことを話したほうがいいよね。 「うん… 実は、番沢に負けたところで 何も思い出せない…。」