「……ちくしょ」 だがやがて、離島は悔しそうに視線を床へと下げる。 同時に強く握られた拳からは力が抜けていった…。 「黒凪の幹部クラスが負けるなんて…今までなかったよね。」 世相のつぶやきにも似たような言葉が、室内で妙に大きく響いた。 「…オレは認めねえ!」 突然叫ぶように声を荒げたのは 離島だった。 驚いて顔を上げる世相 そして… それに続くようにして有沢が静かに視線を奏太へと向ける。