「えっ」 有沢の言葉に、一瞬に目を見開く一澤。 「で、でも…っ」 「…」 慌てふためく一澤に、有沢の形のいい眉がかすかにゆがむ。 「よこせって言ってんだ。」 だがやがてしびれを切らしたように 「あ!」 一澤から奪い取るように里緒菜を抱きかかえる。 「こいつの部屋、お前の隣だったな?」 「え…ああ、そうです。」 「テストは終わりだ。 お前らはとりあえず自分の部屋に待機しとけ」 「は、はい!」