「しっかりしろって斉藤!大丈夫か!?」 「顔が真っ青だね。」 慌てた様子で倒れた里緒菜の上半身を一澤が抱き起こす。 続いて里緒菜の顔を覗き込んだ水城が小さく呟いた。 「さっきの勝負で、力を使い過ぎたのかも」 「もしかして死んでんのか!?」 「バカかお前は」 一澤の言葉に上沢が容赦なく口を開く。 「あんなに激しい勝負だったんだ。 気を失ってもおかしくない」 「とりあえず斉藤を早く部屋へ運ぼう」 「お、おう!」