私も力強く微笑み返した。
「よし、
では今から、新入りお前たちの能力テストを始める。」
その言葉に、みんなの顔に緊張が走る。
同時に木刀を握る手のひらに、汗が滲んでいくのを感じた。
「最初は誰でいくか?」
櫻井さんが順番に私たちの顔を見る。
「…では、オレで。」
しばらくの沈黙のあとに足を踏み出したのは、
「上沢…」
上沢 琉生だった。
「じゃあ上沢から。
…頑張れよ?」
「はい。」
櫻井さんが上沢の肩を軽く叩く。
上沢は小さく頷くと、既に数メートル先で待ち構えている番沢へと歩み寄っていった。
メニュー