「幹部組の1人って、一体誰と…」
珍しく困惑している一澤。
その言葉に櫻井さんは幹部組の4人を振り返る。
「今回は誰でいきます?」
「ん~、そうだな。」
離島が考えるように顎に手を当て、
「じゃあオレが…」
「いや、オレがいく。」
「あ?」
離島の言葉を遮ったのは…番沢。
「え…お前がやるの?」
「ああ。今回はオレがいく。」
言うなり番沢は一歩前に出た。
能力テストの相手が、番沢。
「じゃあテストの相手は番沢さん。
離島さん、世相さん、有沢さんは審査員ということで。」
「あーいよ。」
「おいおいマジかよ…」
「え…」
焦りを滲ませた一澤の声に、私は思わず彼を見る。

