私は後ろ手でドアを閉めると、とりあえずベッドへと移動し腰掛ける。 何だか、 未だ実感が湧かない。 自分が男装して、あの黒凪に忍び込んでるなんて…。 それも全ては要のため。 「…。」 私は何気なく部屋の時計へと視線を移す。 まだ7時…か。 リンと学校の屋上にいたとき、既に夕日は沈みかけていたから、外は真っ暗。 寝るにしてはまだ早すぎるよね。 …というか寝付けそうにもない。 私はとりあえず部屋の窓へと歩み寄る。