「奏太君のこと何も知らないくせに、そんなこと言わないでよ…!!」 めぐの肩に触れようとした手は、派手な音を立てて払いのけられてしまった。 「め、ぐ…」 今まで見たこともない、めぐの顔… 目元には今にも溢れそうなくらい涙がたまり、私を睨みつけている。 いつも穏やかで、ニコニコしていためぐが… 思わず呆然とする私に、めぐは言った。 「里緒菜の、そうやって噂とかで人を判断するクセ…やめたほうがいいと思う。」 「めぐ…!」