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《平成》





「甘い匂いがする」

とある家の一角にて、彼が私にそう言う



「え?」

いきなりそんな事を言われてお惑いながらも彼は容赦なく、くんくんと犬みたいに体を密着させながら匂いを嗅ぐ



「やっぱり甘い匂いがする」




「香水..かなあ?」





心臓をドキドキとさせながらそう言うと成る程という顔で額にキスを落としてくる




「ちょ、総司!」



「俺のためにこの匂い選んでくれたんだろ?すっげえ、いい匂い」



「自意識過剰!総司のためじゃ...ないもん」