空と海





俺は………俺を救ってくれた新選組の為に出来ることは………今、目の前にいる敵を殺すこと。






次の瞬間、俺は男の頭に刀を突き刺す。

「う゛、あ゛あ゛ぁぁ.....。」


長州の侍はかすれるような悲鳴をあげた後、肉の塊となり果てた。





「…………ゴホ、カハッ、ゴホ…。」


俺の詰まるような咳が静かになった部屋に響き渡る。



その時、ふと彼女の顔を思い出す。



永久.......。




今、君は何処にいるのだろう………?

君が風邪で倒れてしまった以来、会えてない……………。




こんな人殺しの事なんて君は忘れてしまっているのだろうか?





もう.........




俺の手は………君を抱き締めるには汚れすぎたか?