「総司、大丈夫か!!!!?」


背中合わせに戦っている藤堂が俺に声をかける。


「はッ!!誰に言ってんだよ、藤堂!」


俺はわざと余裕の笑みを見せ、また向かってくる敵を斬る。



生暖かい血が顔や腕など身体のいたるところにつく。





「浅葱色の羽織が深紅に染まっちまったなッッ!!!!!」


ドサッと肉の塊が俺の目の前で倒れてゆく。




ある程度の激戦を乗り越えてきたつもりだったが、この戦いに比べると、どれもただの普通の斬り合いだった事に気付かされる。