空と海










そして今、私は岡田が死んだと桂さんから聞いた。






「なんッ…でッッ!!!!!」





頭を金槌で打たれたように痛く、クラクラする。



「これは、彼の辞世の句と私が彼の変わりにあずかっていた者です。」



桂さんはそう言うと私の手に辞世の句が書かれた紙と、小さな箱を渡してくれる。




「…これ…ッは…?」


私はこぼれそうになる涙を堪えながら桂さんに箱を手に取る。



「これはあなたの物です。岡田からあなたにです。」



「…おか…だ…からッ…?」




「はい。大切にしてあけげてください。」


桂さんはそう言うと私の部屋から出て行った。


私の事を思って、出て行ってくれたのだと思う。