「ありがとうッ…ございますッ…!!」



私は、文に精一杯の思いを込めて、感謝の気持ちを伝えた。





一人で長州屋敷にいるのは寂しい、怖い、そう思っていたけど、兄様のおかげで心が軽くなった。





私はそっと文と万華鏡を木箱に入れると元の位置に戻した。







「よしッ!………がんッ…ばろうッ!」



私はペチッと自分の頬を叩くと、また、棚の上にある木箱を見て、フッと笑みをこぼすと高杉さんの部屋の掃除を再開した。