それを彼は今だけ叶えようとしてくれている。



叶わないと思っていたのに、今、この瞬間だけ彼は叶えようとしてくれている。



そう思っていたら、いつの間にか私は総司を抱きしめ返していた。




もし、神様がいるのなら、私は神様を恨む


彼と私を敵同士にした事…。
私達二人を出逢わせた事…。

そして、今気づいたこの気持ち



私が彼を゙好ぎになったことを…。














もうすぐ、何もかも終わる。
そして、何もかも失う。




この時、私は知らなかった。


この夏の始まりを告げる夜を境に、

私の……


私達の運命が大きく動き出す事なんて………