眠くなりそうなのを堪えて、置いた携帯を手に取る。

そういえば尋に返事を送ろうとして、そのままにしていたのを忘れていた。

『件名:   

絶対に嫌!

思い出作りは尋以外とするんだから』

送信ボタンを押し、“送信完了”の文字を確認すると、

安心してしまい、眠気に耐え切れずにそのまま眠りに落ちていった。



目を覚ました時には、スズメが何羽か鳴いていた。

カーテン越しに見る外も、明るくなっている。

結局朝まで寝てしまったのかと、自分に呆れる。

眠気覚ましにとりあえずシャワーだけは浴びた。

どうやらまだ誰も起きていないようで、カーテンと窓を開ければ夏でも少し冷える空気が頬をさす。

今日も良い天気になりそうだ。

台所のテーブルには長方形の袋が置いてあった。