ライトグリーン・スカイ

尋は取らなくても良いのに、私の了解を得てから話をし始めた。

「もう知っているから言うけれど、僕は…」

「分かっているから!そこから先は聞きたくないの」

本人の口から“あの事”を言われるのは苦しい事。聞いたら泣いてしまいそうだ。

尋は喋っている最中にそう叫ばれてしまった事に、驚いた様子。

一言“ごめん”と謝れば、話はまた進み出す。

「木葉は優しいね。今も昔も変わらず」

私が優しい?何を言うの?私が尋に優しくした事なんて自慢じゃないけど殆ど…

くすぐったいその言葉に恥ずかしくなり、顔が赤くなっていそうだ。

それを悟られないようにと、顔を俯かせる。視界には私の足と影、そして地面。

その姿を見たのか尋の溜息にも似た声が聞こえて来た。