ライトグリーン・スカイ

確かにそれは言えている。すると凛ちゃんは申し訳なさそうに

「栄さんには悪いけど、あたしを振る為の嘘だったら…嫌だったから」

と。栄兄ちゃんは少しムッとしていたけど、相手がバレなかったからか安堵の表情をほんの少し。

その直後に頼んだ烏龍茶を一気飲みして見せていた。

私も安心だ。思わず笑みが零れてしまう。凛ちゃんは首を傾げたまま。

「どういう事?」

「何でもないよ。ただ栄兄ちゃんが男の人を好きだ……っ!?」

時既に遅し。気を緩め過ぎてしまい、言わなくても良い事をつい…

さっきとは裏腹に、燃えるような怒りを露にする栄兄ちゃんがそこにいた。

「こーのーはぁー?」

背景に燃える橙の炎がピッタリ合う。って、悠長にそんな事を考えている場合じゃない!