つんつん、



そっと彼の腕をつついてみた。
しかし起きる気配ゼロ。



うぐぐ……
お、起きてくれない…



「あ、あのっ……」



私は勇気を出して、声をかけながら、体を軽く揺すった。




「ん、ぁ……」


眠そうにしながらも、一瞬肩にかかる重みが消え………消えたと思ったら、またすぐに眠りに入ってしまった。




やばいやばいやばい、どうしよう!!





そろそろ駅に着いてしまう。
私はまた眠ろうとする彼をもう一度起こす。





「あの、次乗り換えじゃないですか?」


そう言って、彼の足に手を乗せた瞬間、ホントに一瞬の出来事だった。





ぎゅっ