伊吹くんは荷物を広げる間もなく、据え置きのパソコン画面を立ち上げて案件をまとめていった。


伊吹くんの上着のポケットから視線を感じる。


その先をさりげなくチェックするとそこには茶色のフェルト地でつくられた小さなクマさんが、ちらりとこちらをのぞいていた。