【車内】

「輝さん、私、なんて呼べばいいですか?」

「あ~~一応本名は、佐藤崇っていうんだ。でも輝でいいよ。

俺は、奈々って呼ぶな。」

「あっはい。」

「敬語はやめろよ。せっかくの休みなんだ。」

「あっわかりました。輝はどうして私を誘ってくれたの?」

「そんなん決まってるだろ、お前が俺好みだったんだよ。」

私は、恥ずかしくて顔が真っ赤になった。

「何照れてんだよ。奈々、やっぱ可愛いな。」

そういうと、輝は私の左手を握った。嬉しい。

「ねぇ、ところで、輝は駅員の顔とホストの顔、どちらが本当の輝?」

「う~ん、外見は、ホストかもだけど、心は駅員だな~」

「そっかぁ・・・それにしてもいい天気。海行ったら、入りたくなっちゃうかも・・・」

「そうだな。」