その日の放課後、珍しく部活が休みだったから 早々と帰ろうとしていたときに、 昇降口で杏に捕まった。 「ねぇ、慧くん!一緒に帰ってもいい?」 首を少し傾げて上目づかいで見る杏。 俺、苦手なんだよなぁ…。 小学生のときから。 だけど、ここで断るにも失礼だしなぁ…。 「あー、うん。いいよ」 「ほんとにー!?ありがとぉー」 「いや、べつに…」