俺が普通に廊下を歩いていると、 前から本田と本田の友達が歩いてきた。 ドキドキしながら本田とすれちがう―、 そのときに…。 ヒラッと…、本田のものと思われる下敷きが落ちた。 俺はすぐに拾って、本田に近づいて肩を叩いた。 「あの、おとしたよ」 そう言って下敷きを差し出すと、 「あ、ありがとう」 ふわりと、本田は笑った。