「あっちー!!」


部活終わりの陽人と秋くんが戻ってきた。


2年になってますます身長が伸びて、幼さが少しなくなった陽人が制服のシャツをパタパタとあおいでいる。


あたしもなんとか身長が伸びて、やっと160センチ。


多分、もう伸びないだろうけど・・・。


陽人はきっと175センチくらいにはなったと思う。



「お前ら化粧なんてして暑くないの?」


秋くんがタオルで顔を拭きながら言った。


いうほど化粧してるワケじゃない・・・あたしは。


真由はしっかりメイクしてるけど、あたしはファンデーションと色つきリップだけ。



「スッピンがブスって言ったの誰だよ」


真由が秋くんのお腹にパンチした。

こんな感じだけどラブラブなんだよね、この2人。



そんな2人を眺めていると陽人と目が合った。



「澪?どうかした?」


キスのことが頭に浮かぶ・・・。


この2人がって思うと、あたしが赤くなりそう。


「え!?なんでもないよ!」


「澪はいつもボーっとしてるよな」


陽人がちょっと笑った。