俺の家には
母親はいない。
父親は仕事人間だから
俺には興味も持ってないし
何もかも金で解決する
糞だ…

だから家には金はある。
でも、ここ最近父親の姿を
見ていない。

俺が何か面倒を起こしても
金で解決していた。

笑える…


そんな事を言っていると
あっと言う間に学校についた。

校門を潜ると、

「おぃおぃ…あいつ冴島豹芽じゃね?」

「何でここにいるんだよー。相変わらず怖いな」

「冴島豹芽かっこいいなぁ」

耳障りなコソコソ話が
聞こえる。

当たり前だが
俺に話しかけるやつは
一人もいない。

まぁ楽だけどな…

「おぃ!」

背後から声が聞こえたので
振り返ると、五〜六人の男が立っていた
ネクタイの色が俺と違うから
たぶん上級生だろう。